この記事にはネタバレを含みますので、気になる方はご遠慮ください[/st-kaiwa1]
久しぶりに大人読みで一気に読み。
「アイアムアヒロー」
公式サイト ビッグコミック
[st-mybox title="タイトル" fontawesome="fa-check-circle" color="#424242" bordercolor="#424242" bgcolor="#ffffff" borderwidth="2" borderradius="5" titleweight="bold"]原作・作画 花沢健吾
ジャンル ゾンビ・ホラー
出版元 小学館
全22巻
[/st-mybox]なんとなく気になっていたタイトルだったし、ゾンビ系の映画はかなり見るので漫画は初めてで新鮮!
なおこちらは映画化もされていて、こちらも機会があれば、あとで見てみたいと思う。
映画公式サイト
アイアムヒーローのあらすじ
主人公英雄は漫画家で、平凡に暮らすちょっと駄目系な大人。彼女に嫉妬したり、変なことで思いつめたりする所が少し駄目系。
そんなある日突然世界にZQN(ゾキュン)なるゾンビが次々と現れる。
主人公も彼女に会いに行こうとすると、彼女がゾンビになって襲ってくる。
なんとかしのいだものの、あたり一面地獄絵図のような事態に。
逃げ回る途中、一人の少女に会うんだけど、その少女が優しい娘でやっぱしお決まりのゾンビに。
しかし、ゾンビになったその娘は主人公を守る。
途中、ゾンビになってもゾンビ化しない人たちが存在し、代わりに凄まじい力を得るような存在もいる。
このゾンビ達は実は意識下ではつながっていて、目的があるらしい。
主人公たちは逃げ回る日々を送るが、巨大ゾンビ?に最後は行く手を遮られ絶体絶命のピンチに陥る。
しかし、ゾンビになった娘が覚醒し主人公を助ける。そして最終回へ
気になった点
いろいろなゾンビ要素を集めてメイドインジャパンにしたゾンビ漫画。
グロさや、怖さ、ドキドキ感などは漫画でも伝わってきているし、
何よりも日本風味で現実味があるテイストになっている点がとても素晴らしい。
「たしかに日本でもこんな状況になったらこうなるだろうなぁ・・」みたいな日本人的なセンスも感じる。
この漫画のゾンビの行動は、いままでのゾンビと特性は変わらないんだけど、珍しい特徴が沢山ある。
まず、ありえないのがゾンビ同士が合体できる事・・・。
ありがちだけど人間の時の記憶があり人だった頃の特技を使ってくる事やしゃべる事。
今までになっかった新要素でゾンビでも共通の意識がある事。
更にゾンビが人を守る行為をする時もある。
これらは従来のゾンビ系にはない要素であり、ゾンビでもこんな事が可能っていう新しい道を開拓している。
漫画だから出来ることだよね。ゾンビ映画でゾンビがしゃべるなんて表現できないですもんね。
主人公が少しズレている性格でオタクのような感じだけど、オタク的な思考でゾンビに立ち向かう所が特にうまく書かれている。これも今までにない特徴だろうね・・。
ZQNなんて単語もネットではDQNをもじった感じで親近感を感じるし、
荒廃感を感じさる点でもゾンビジャンルとしてはとても成功している。
まとめ
いろいろなテイスト同士が喧嘩せず見事に融合されているし、漫画でゾンビが見れる点は今までになかったんじゃないだろうか。
荒廃された閉じた世界での人間関係の表し方はとてもうまく、
敵対関係や家族関係の取りかたは海外ドラマの「ウォーキング・デッド」に引けをとらないと感じた。
特有のルールもあって、ゾンビ化しているのに意識があったり、それが物語のキーになったりかなり今までのゾンビモノとはテイストが違う要素が入っていて
これはこれでゾンビ史に残る異作。
主人公がなんとなく、駄目っ子要素があって、そんな人がゾンビ世界でいきのれるかのかー!って心配しながら、
好きな人まもれるのかー!ってハラハラさせてくれる所が絶妙に描かれている。
だから要所要所に人間賛美のような所もあって感動につながる。
それとゾンビの中で生まれた新人類みたいな位置づけの人達がいて、そういった構想も新鮮だったんだけど、
いろいろなゾンビ映画のなかでそういったテイストの位置をもっていたのは私の知る限りでは「ワールドオブZ」ぐらい。
荒廃した世界のなかの一縷の望みを見いだせる点があるのは、ハッピーエンドの予感がもてて読んでいて途中、息苦しくなかったかな。
いずれ映画の方もみてみたいけど、漫画を読んだ後だから 映画も面白く見ることができそうで楽しみだなぁ~^^